眼鏡堂書店

山形県東根市を中心に、一冊の本をみんなで読む課題図書形式の読書会を開催しています。 また、眼鏡堂店主による”もっと読まれてもよい本”をブログにて紹介しています。

【開催しました】眼鏡堂書店の読書会 Vol.1

2月19日(日)に、さくらんぼ東根駅前のコーヒー屋おおもりにて読書会を開催しました。これまでの課題図書形式から自由紹介型に変えてのリニューアル1回目は、主催者含め4名の参加がありました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございます。

参加4名のうち、3名がメガネ着用という”眼鏡堂書店”の名に恥じないメガネ率。もしかしたらメガネ屋の店内よりもメガネメガネしていたかもしれません。

それはさておき。

簡単な自己紹介の後、本の紹介&ディスカッションをしていくのですが、ただ順番にやってもなあ、というわけでちょっとしたゲーム要素を加えてみました。

紹介する本1冊ごとに書名を紙に書き、それをくじ引きして順番に紹介していくやり方をしてみました。いつ自分に順番が回ってくるかわからないゲーム性は結構面白いです。ちなみに、こにだブックトークでの田辺さんのやり方を丸パクリしました。

もっとも、4名の少人数制でやってるのでこのゲーム性が本領を発揮できたかはわかりません。とはいえ、主催者としては3冊以上本を持ってきた人に、どれをチョイスしてもらうか(3冊目からは時間が余ったら紹介してもらう旨、説明とご協力をお願いしました)、コミュニケーションが取れた気もするので、これからも取り入れていこうかと思います。

合計2周、計8冊の本をご紹介してもらいました。

眼鏡堂書店の読書会  Vol.1

そのラインナップと、主催者の簡単な感想がコチラ。

(※主催者の眼鏡堂書店が持ってきた『恋するアダム』『シブヤで目覚めて』は、改めて「眼鏡堂書店の本棚」でご紹介します。)

 

【くじ引き 1回目】

眼鏡堂書店『シブヤで目覚めて』

門脇さん『BRUTAS 山下達郎Sunday songbook』

・同タイトルのラジオ番組の本。解説者二人の注釈を交えながら、山下達郎がロックミュージックの成り立ちを語っていく。濃い、ひたすら濃い(笑)。個人的に、ギブソンフェンダーという2大ギターメーカーの章が完全に狂ってて大好きです(笑)

ももやさん『地理マニアが教える旅と街歩きの楽しみ方』

・家の近所を改めて歩いてみたり、旅先の図書館に足を運んでみるなど、少し視点を変えることで得られる新しい発見。ちょっと文脈からそれるが、公立図書館における貸出ゼロの本についてどう考えるか?についてちょっと議論が白熱。

山本さん『津軽

・太宰の身勝手ぶりが大炸裂。津島修治と太宰治との間で揺れ動く人格、というのは眼鏡堂書店にはなかった感想。だから、常に三島由紀夫であり続けた三島が太宰を嫌うわけか。なるほどなるほど。

 

【くじ引き 2回目】

ももやさん『新全国歴史散歩』4~5巻

宮城県山形県から。発行時に旧石器時代の遺跡捏造問題が発覚。関連する遺跡のページにはお詫び文が掲載されるなど、当時の混乱の模様が強くうかがえる。それを踏まえてのももやさん「歴史は変わる」。

眼鏡堂書店『恋するアダム』

門脇さん『Number M-1特集号』

・老舗サッカー雑誌によるM-1特集号。「スポーツとしての4分間の競技漫才」って何を言ってるのかさっぱり(笑)中身も完全にサッカー雑誌のフォーマットに漫才を落とし込むなど真面目な狂気が垣間見られます。かなり後半になってやっとワールドカップの記事が登場する段階で「ここで正気に戻った」(笑)

山本さん『中国名言集』

・名言集というよりは神話時代~古代中国についての本、のような印象。漫画『キングダム』が好きな人にはがっちり刺さりそう。「鼎の軽重を問う」「狡兎死して走狗烹らる」いや、むしろ銀英伝ファンにはおなじみの名言。あと、漢詩や漢文はもっと読まれるべき。

 

 

当初、3分で紹介、5分でディスカッションという形でしたが、結構早い段階で合計8分+αでキリのいいところまで、にスライド。参加者の皆さんの盛り上がりがあったので、こっちのほうがいいだろうと主催者判断。なんとなく、そんな感じに着地しました。

くじ引き形式はいつ自分に当たるかわからない、というちょっとしたゲーム性と、直前の紹介と関連付ける(関連付けなくてもよいのですが)時の化学反応が、今回はよい具合に作用したようです。

眼鏡堂書店としては、それまでビタイチ興味のなかった太宰治に関心が出てきたこと、山下達郎はやばい人だ、と改めて思ったことなどが印象深いです。これまでの課題図書形式だと結構時間を持て余すことが多かったのですが、今回は時間ギリギリまで使うという充実具合、と思いたい。

 

さて、今回ご参加いただきました皆様、そして会場をお貸しいただきましたコーヒー屋おおもりのマスター&ママさん、大変ありがとうございました。

 

最後に、内容の感想やリクエスト、記事を見て本を読みました、読み返しましたなどありましたらコメント欄に書き込んでいただけるとありがたいです。あと、もし気に入っていただけたなら、読者になっていただいたり、ツイッターのフォローや、#眼鏡堂書店をつけて記事を拡散してもらえると喜びます。以上、眼鏡堂書店でした。