眼鏡堂書店

山形県東根市を中心に、一冊の本をみんなで読む課題図書形式の読書会を開催しています。 また、眼鏡堂店主による”もっと読まれてもよい本”をブログにて紹介しています。

【眼鏡堂書店のひとりごと】いまの若い子たちが読んでるものをオジサンたちも読もうじゃないか?という試み

というわけで、眼鏡堂書店です。

突然ですが、6月の読書会の課題図書は、汐見夏衛さんの『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』です。

かつて流行ったケータイ小説の出版社、スターツ出版のシリーズ累計150万部を売り上げた大ヒット作です。

とはいえ、作品の内容が「タイムスリップ女子高生が特攻隊員と恋に落ちる号泣必至のラブストーリー」なので「眼鏡堂書店がまたネタに走りやがった」と思われているかもしれません。

結論から言えば、眼鏡堂書店は本気です。

併せて、本作は「純文学に比べて(ケータイ小説のようなものは)低俗で価値がない」という価値観を持っている方ほど参加してもらいたいと思っています。

 

というわけで、なぜこの『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(以下、『あの花』と略す)を今回の課題図書に選んだのか?について書いていきます。

 

課題図書の選書を逆に考えてみよう

全部の課題図書形式の読書会がそうだ、とは言いません。ただ、眼鏡堂書店くらいの中年になってくるとその選書に「若者たちに読んでほしい作品」というチョイスが無意識のうちに生じてきます。まあ、眼鏡堂書店の読書会の場合それが「もっと読まれてもよい本」として紹介している&課題図書にしているという部分もあるのですが。

ただ最近、こういう年長者が若者に対して上から下に薦めるのはあんまりフェアじゃねえな、と思い始めました。と同時に、今の若いコたち、特に眼鏡堂書店がほぼ全く接点のない高校生たちが何を読んでいるのか?ということが気になってきました。

かといって、眼鏡堂書店は「この課題図書をやってください」というリクエストは受け付けていません。これは単純に「じゃあ、あなたがやってください。その課題図書に興味がわいたら眼鏡堂書店は参加するので」というだけのことにすぎません。

そこで、今若い子たちが読んでるものを、オジサンたち(オバサンも可)も読んでみよう、そしてそれはどういう魅力がある作品なのだろう?そんなことが知りたくなって今回の課題図書の選書に至りました。

その選書の際、一点注意したのが、「それほど本を読むわけでない人たちが読んでいる本」。読書好きの若者はこっちが薦めなくとも本を読むと思うので、そういう人たちが読んでいるであろう作品には眼鏡堂書店はあまり興味がありません。なぜなら、そういう情報はけっこう簡単に耳にするからです。

でも、たまに本を読む、くらいのスタンスの人たちがハマってる作品、ということに関しては全く情報が入ってきません。少なくとも、そういう人たちは読書会には来ないでしょうし、SNSとかで情報を発信したりもしないでしょう。

そういう読書初心者、というか日常の楽しみの中に”読書”というものが入りかけている人たちがどういう本を読んでいるのか?そして、そこからさらに一歩踏み出して沼らせるにはどうすればいいか?

そんなことを考えたからこそ、『あの花』を課題図書に選んだのです。

 

「あんなものは低俗で読む価値がない」という先入観を捨ててみよう

で。

とはいえ、『あの花』はいわゆるケータイ小説なので、先日お邪魔したBOX読書会でも「内容が薄っぺらくて読む気がしないし、きっと読む価値もない」的なことを言われました。そのときは「そう思われてるのか」くらいにしか考えなかったのですが、日を置くにつれてこう考えるようになりました。

「作品の内容、って厚くなきゃ価値がないのか?」

眼鏡堂書店の好きな小説に、里見弴の『河豚』という作品があります。

内容は「歌舞伎役者がフグを食べ、その毒に当たって死ぬ」。たったこれだけの内容です。しかし、そのきわめて薄っぺらいい内容であるにもかかわらず、(あまり大きく語られることはありませんが)短編小説の傑作と評価されています。

作品の良しあしと内容の薄さ厚さは、必ずしも比例しないのではないか?

そんな風に考えていた時に、ある種救いとなったのが脚本化で映画監督、スクリプトドクターとして知られる三宅隆太さんのポッドキャスト番組。

そこで語られた『商業映画は低俗で、芸術映画は高尚、という図式はヤメにしよう』というもの。

#6 「商業映画と芸術映画」という区分けは「低俗vs高尚」みたいな不要な軋轢を生みがちなので、サクゲキの観点から「ハイコンセプトとソフトストーリー」という呼び方にしたらダメですか? - スクリプトドクターのサクゲキRADIO | Podcast on Spotify

この発想に眼鏡堂書店は大変助けられました。同時に、前回の課題図書であるロジャー・コーマンの自伝で語られた「かけた費用分は売り上げで回収するのが絶対条件」。どんなに高尚で重厚なテーマを扱った良い作品であっても、売れない=読者に届いていない。そんな中で、シリーズ累計150万部売れてい『あの花』は少なくともそれだけ多くの読者に「刺さっている」ということになります。

当然、眼鏡堂書店はその理由が知りたくなりました。

(※とはいえ、売上こそが絶対ではない、ということは強く言いたい。広く売れて共感が得られているか、売れ方は狭いが読者に深く刺さっているか、の違い。優劣ではない。)

 

そんなわけで、改めて読書会の告知です。

というわけで、日時場所等についてのお知らせです。

【課題図書】

 

【日 時】 

6月15日(日) 14:00~16:00

※6月12日(木)の17:00を締め切りとします。

 

【場 所】 

さくらんぼ東根駅前 コーヒー屋おおもり

〒999-3720 山形県東根市さくらんぼ駅前3丁目4−1

※お越しの際は、「読書会で来ました」など、お店のマスターかママさんに言ってもらえれば、会場に案内してもらえます。

 

【参加費】
コーヒー屋おおもりでの1品以上の注文をお願いします。


【定 員】
6人(※主催者含めた2名を最少開催人数とし、満たなかった場合は中止とさせていただきます)


【お申し込み方法】

以下のどれかで申し込みください。

1)コメントで参加のメッセージを。

2)openworksnovel@gmail.comに参加のメールを。

3)TwitterのDMやメッセージで。


皆様のご参加をお待ちしております。
拡散希望です。バンバン広めてください。

 

【追記】

Facebookでも参加を受け付けております。

https://www.facebook.com/events/1839015423340125/?acontext=%7B%22event_action_history%22%3A